8/2学習会「子どもの遊び場から見えてきた子どもの権利条約」レポート
ねりまチャイルド 33回目学習会「子どもの遊び場から見えてきた子どもの権利条約」
8月2日@貫井図書館視聴覚室
講師:長谷部暢子さん
1.「石神井・冒険遊びの会」について活動、運営
雨天決行、年間のべ2,000人の参加がある月4回のプレーパークの活動を中心に、月1回の子育てサロン、発達勉強会など、保護者を対象にした活動をされています。
また、運営は世話人、プレーリーダーによって構成されており、お母さんの手伝いもあります。
子どもへの対応に関しては発達の専門家がスタッフの中にいるので、専門家の指導を受けることができる体制ができているとのことです。
2.気づき
月に4回開催されるプレーパークの活動(遊び)を通じて、「この人(大人)なら話しても大丈夫」という子どもの信頼の上に、子どもと大人(プレーリーダー)との会話から、あるいは子ども自身が話してくるなどのケースから、
- 不登校
- おなかがすいている子
- 家庭の問題を抱えている子
- 学習についての問題を抱えている子
- 発達の問題を抱えている子(近年増大中)
を、「気づき」として挙げています。
3. つなぐ
遊びを通じて子どもが発してきたSOS(「気づき」)について、長谷部さんたちは
を紹介し、つないでいます。
なお、⑤発達の問題を抱えている子(近年増大中)については
「これがプレーパーク(以下、PP)の特色」
「ADHDの子どもは、『むしろ、ヒーロー』になれる」
と述べました。
子どもを受け入れ、またそうした姿勢を示す長谷部さんたちPPの主催者に、保護者も信頼を寄せ相談をしてくるようになると語っていました。
4. 子どもの権利はどこいった?
長谷部さんは、子どもの遊びを通じて見えてくる子どもの日常生活(家庭・学校・地域など)、さらには児童相談所、障害者施設などで感じたこと・「謎」を、
「大人や社会の都合に合わなければ、子どもの権利は侵害されてもいいの」
「人手が足りなかったり、忙しいという理由があれば、子どもの権利は後回しにされていいの?」
「うるさい、危ないという理由だけで、遊びや遊び場をとりあげていいの?」
と問いかけています。
そして、その謎に抗しては、「信頼される大人でありたい」と語っています。
私たちの子どもに向き合う姿勢、というよりも一人の人間としての在り方として、
「ちゃんと向き合う」
「あきらめない」
「知る、学ぶ、仲間をつくる」
という提起は示唆に富むお話でした。
印象的だったのは、「ゆらいだら立ちもどれる基本を持ちたい」として、「子どもの権利条約」を長谷部さんは掲げていたことです。
ねりまチャイルドの活動も、「ゆらいだ時」に立ち戻る原点として、「子どもの権利条約」「誰のために、何のために」を思い出したいと思いました。
なお、子どもの貧困問題(子ども食堂)、不登校等についての学習会を、長谷部さん担当で、10月頃に予定しています。
今後の予定
9月20日(日)13:00~15:00 貫井図書館・視聴覚室にて
「今、学校現場ではーこども・教員―」
現職の小・中学校の教員から子ども、教員の現状について話を聞きます。